「お茶のうつわ」

[ 写真をクリックされれば、拡大してご覧になれます。]


染錦・松竹梅絵の蓋付茶碗は、同柄の酒器と共に酒器のページ に、染付・岩波紋

の夫婦湯呑茶碗は、同柄の灰皿と共に「 灰皿のページ 」に、絵唐津・草花紋の

茶器や斑唐津・水指は、「 源右衛門唐津窯 」のページに、掲載されています。

側面を彫塑べらで削った湯のみは、「白磁/字紋のやきもの」に掲載しました。












[梅紋の急須と湯飲み茶碗]

さりげない優しさを感じて、心安らぐ形状と絵柄です。この梅紋は、

昭和40年にデザインされたそうですが、今でも女性に人気がある

うつわで、多くのやきものの本に、この記事が掲載されています。

源右衛門窯・窯元で、家内が見つけて気に入り、購入致しました。
[9A-1,9B-1=1977.11]


梅の一番の思い出は、 太宰府天満宮の梅の花 です。四半世紀前

の3月初め、梅の花を愛でる人と、境内の梅の品種の多さに感動

しながら、夫婦共々、花の美しさと香りを楽しみました。参道のお

店で戴いた、梅ヶ枝餅や甘酒の素朴な甘味が、今、妙に懐かしい。





[朱濃鳥花絵の茶器]

急須の全表面と湯呑の側面に、名窯の渋い染付で古伊万里風の鳥花絵

が活き活きと趣深く描かれて、丁寧な朱濃みの効果で凛と輝いています。

急須の最大径は 11cmとやや大振りですが、湯呑の口径は 6.5cmで

す。両方とも、ネットオークションで落札致しました。湯呑に合わせて、後

から求めた急須は、苦戦を強いられましたが、辛うじて入手出来ました。
[9A-9 & 9B-41=2011.12 & 2012.5]




[貝海星紋の茶器]

やきものと貝は、画線を罫描いたり胴体に填め込まれたりして、土器の

古き時代から とても深い関係があります。それはともかく、やや青味を

帯びた磁胎一面に、明快な色調で巻貝,二枚貝,海星などがロマンを

携えて美しく描かれていて、使う人をほっこりさせるような茶器セットで

す。急須の口径は10cm,全高は9cmで、握りやすい取っ手や可愛ら

しい注ぎ口に、陶芸職人さんの心意気を感じます。湯呑の口径と高さ

は、9,5cmと6cmで手ごろです。外側の曲面が優雅で、その底部に

ある15本の稜線に魅了されます。早い者勝ちのネットオ−クションの

締め切り時間々際に見い出して、掘り出し物価格で蒐集できました。

「源右ェ門」銘の字体からして、1970年代前半の作品と思われます。
[9A-17=2018.6]




[菱唐花紋の茶器]

落着きのある色調で美麗な菱唐花が、丁寧に描かれている急須と湯呑

です。丸っこい形状で、取っ手まで一体化された急須の造形美に、心底

魅了されます。飲み口周辺が緩やかな曲率の湯呑も、優美な手毬を思

い起こすような作風で、豊かなティータイムを演出してくれます。取っ手

を含んだ急須の高さは 約14cm、湯呑の口径は 9.5cmです。現在で

は あまり見られないせいか、ネットオ−クションでは人気が集まり、厳し

い競合いとなりました。何とか凌いで落札して、やっと蒐集出来ました。
[9A-12 & 9B-19=2006.7,2013.9]




[章魚唐草紋の玉露茶器]

毎日珈琲を愛飲している小生も、時々上等な煎茶に温めのお湯を注い

で滴下した甘露を、ゆったりと嗜みたいと思うことがあります。小さな急

須(胴径8.5cm、胴部高7cm)と猪口ですが、凛とした形状と古伊万里

の代表的な章魚唐草紋に魅了されて、ネットオークションに参加して蒐

集出来ました。同系の湯冷ましも入手出来ればなぁと、願っています。
[9A-10 & 6B-40=2012.9,2011.9]




[緑彩唐草紋の茶器]

急須は、小振り(胴径10cm、全高7cm )ながら、気品に満ちた造形

で、名窯の代表的文様・緑彩唐草が、全面に心を込めて描かれてい

ます。有田のご友人から譲渡され 飾り棚に保管されていた方が、ネ

ットショップに出品されて、即刻 購入致しました。茶碗は、ネットオ−

クションで 半端物として入手しました。大きさは、口径7cm、全高6

cmです。各々の口縁に描かれた 染付の繋ぎ紋も麗しく、この様に

並べて見ますと、互いに補い合って、一層優美に映えて好ましい。
[9A-18 & 6B-49=2023.9,2015.4]




[牡丹唐草紋の急須、他]

取っ手と注ぎ口を除き 全面に、優雅な染付濃・牡丹唐草が、緻密に

描かれた急須です。本体の外形:12cm、抓みを除いた高さ:8cm

で、丸みのある どっしりと安定した形状は、とても使い易くて、食事

やお茶の時間が裕福感で満たされます。 湯呑は、口径6cm、高さ

6cmの 丸っこい形状で、松・竹・梅絵が趣き深く描かれています。

両方とも、ネット オークションを通して、コレクションに加えました。
[9A-6 & 9B-30=2008.8 & 2009.2]




[梅鳥文の急須と灰皿]

1つのうつわに、染付と赤絵の 白抜きで、梅・鳥が 描き込まれて

いて、シンプルな 絵柄にもかかわらず、上品な美しさに 魅了され

ます。源右衛門窯 ホームページ事務局に 問い合わせて、「昭和

45年頃、ごく少量 キット販売された うつわである」 と、教えて戴

きました。インターネット オークションで落札し、入手出来ました。

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左側の細長い湯呑み(口径:6.5cm,高さ:9cm)は、後日、ネット

オ-クションに出品され辛うじて落札出来た、家内の愛用品です。
[9A-3,10A-3 & 9B-21=2001.4 & 2006.9]




[赤濃草花紋の宝瓶揃え]

宝瓶の蓋と側面及び茶碗の側面には、何の躊躇いも無い闊達な筆捌

きで、牡丹と思われる 染付けの草花紋が描かれています。うつわ全

体が 朱濃みで埋められて、温か味があって美しい宝瓶揃えは、食卓

に安らぎを与えてくれることは勿論ですが、飾り棚にあっても 一幅の

絵画を見るような心地がします。宝瓶の大きさは、注ぎ口を含む 差渡

寸法が 11cm、高さは摘みを含めて 9.5cmです。注ぎ口には、精

細な櫛状のスリットが設けられていて、お茶殻が注がれないように 工

夫されています。過酷なインタ-ネット オ-クションで落札出来ました。
[9A-4,9B-14=2005.7]




[古い湯冷ましと湯呑]

左は、長手口径 9.3cm,高さ 6cm の煎茶湯冷ましです。古染め風

に騎馬人物、唐子、松や風景が、闊達な筆捌きで丁寧に画かれてい

ます。造形は日本の茶道具、絵は明時代の青花を彷彿させて、興味

深い。福岡の骨董市で、他の茶道具と一緒に見出されて、インタ−ネ

ット オ−クションに出品されました。図柄、銘、染付けの発色の様子

から、1960年代前半の古い作品の様に思えます。この紋様の茶器

一式が揃っていたら..... と想像するだけでも、楽しくなるうつわです。

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中は、直径7cm,高さ7.5cmの木賊紋の湯呑みです。金継ぎされて

いましたが、清楚で美しい染付けの木賊紋に魅了されて、ネットオ−

クションで 落札しました。木賊の素朴さや源右衛門銘の書体の様子

から、1960年代後半の製品と思います。口縁の錆釉も生き生きとし

て、全体を引き締めています。手に取ると、修理してまでも永く愛用さ

れて居られた、今までの保有者のお気持ちが、良く伝わってきます。

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右は、青花・山水人物絵が丁寧に描かれている、薄い生地の煎茶々

碗です。現品限りで ネットオ−クションに出品され、入手出来ました。
[9D-1,9B-13 & 9B-24=2003.12,2005.1 & 2007.3]




[祥瑞内山水絵の湯呑]

下側面に彫りを入れて均整がとれた造形、渋味と輝きを兼ね備えた

染による綿密な絵付け、ずっしりとした手触りで満たされる幸せ感、

どれを取っても超一級の出来栄えで、男のロマンを掻き立てられる

湯呑です。特に、表側面や蓋表面の祥瑞模様に加えて、内側面と

蓋裏面にまで、枯れた筆捌きで山水絵が描かれている、陶芸職人

さんの熱いサービス精神には、本当に頭が下がります。この湯呑

と真逆で無粋なネットオ−クションを切り抜けて、蒐集出来ました。

なお、錆釉で縁取られた蓋の外径は 8cm、全高は 10cmです。
[9B-63=2017.11]


ご参考までに、蓋表面の縮小画像を、右下部に添付しました。




[染錦・雲龍紋の蓋付湯呑]

このささやかなコレクションをWeb公開させて頂いて18年半にな

り、アクセス数も80,000件を越えました。その記念品として、

予算を大幅に超過しましたが、ネットショップを通して購入しまし

た。 中国で王の権威の象徴である龍が、蓋や本体側面に染錦

の技法の粋を集めて、雲を背景に精緻に描かれています。蓋径

85mm、全高95mmの形状も、瀟洒で好ましい。譲渡して下さ

った方の父君が、九州の事業所に勤務されていた50年前頃に

窯元さんで購入されて、趣味で他のやきものと一緒に、大切に

保管されていたとのことです。これからは、拙宅のドラゴン展示

コ−ナ−の中央に据えて、気楽に鑑賞したいと思っています。
[9B-72=2020.1]




[マンダリン・桔梗絵の湯呑]

何から何まで 遊び心に富んだ全高12cmもある大型の湯呑です。側

面には飛び鉋風に陰刻が施されていて、黒味がかった染付けで桔梗

絵が大らかに描かれています。口辺は 丸味帯びた三角形で、その一

辺に茶碗の中を覗き込むような人形が取り付けられています。粗磁器

なのか、磁胎は落ち着いた淡褐色に仕上げられていて、とても優雅で

す。お茶の時間を、一層楽しく演出してくれる器です。幸運にも、ネット

オークションでは、コンペチターが いない状況で、蒐集 出来ました。
[9B-32=2009.12]


この人形は、中国の清朝の官吏(マンダリン)をデザインしたものと言

われている。源右衛門窯と業務提携されたハンガリーの名窯・ヘレン

ド窯が、17世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパの王侯貴族を虜に

した東洋の磁器をモチーフにして、マンダリンを用いた器を 盛んに発

表されています。陶磁器の紋様としては、 一人の閑人が井戸を覗い

ている様子から、「一閑人(いっかんじん)」と、呼称されるようです。





[染錦・網木葉紋の湯呑]

染錦と言うも、清涼感溢れる染付網紋に、赤絵と発色に苦心された

だろう灰褐色の木葉が舞う色付だけの口径10cm、全高6cmの優

美な作品です。見込にも描かれた染の葉が、とても粋です。底面に

筆書された源右エ門銘から、1960年代後半の作品と思われます。

なお、染錦の皿鉢 に、同じ文様の大皿を掲載してあります。何時

も 鎬を削る ネットオ−クションですが、この美麗なうつわに関して

は、コンペチタ―が現れず、真にラッキーな落札者になりました。
[9B-74=2022.4 ]




[染錦・美の極致な湯呑]

左は、既に掲載されている電気スタンド、小皿、盃などに用いられ

ている楼閣桜図が、蓋と本体全面に描かれている、蓋径9cm、全高

7.5cmの湯呑です。右は、百花の王・牡丹が艶やかに描かれて

いる、蓋径7cm、全高9cmの湯呑です。双方とも染錦技法の極

致と表しても過言ではない、緻密で温かみのある筆捌きに心底魅了

されます。幸運なことにネットショップを通して、半端物格安価格

で蒐集出来ましたので、さり気なく部屋の装飾に活用しています。
[9B-76 & 9B-83=2023.2,2024.5 ]




[染錦・優美な2つの湯呑]

掌にすっぽり収まる2つの優美な湯呑で、どちらも豪華な茶器揃い

を構成する作品ですが、ネットショップで半端ものとして、購入す

ることが出来ました。中央は、本体と蓋の全面に古伊万里風間取牡

丹絵が、綿密で丁寧に描かれていて、窓絵に描かれた梅・竹・椿と

合わせて、息を呑むような美しさです。口径:8.5cm、全高:7

cmです。左右は、職人さんの軽やかな筆運びが思い起こされるよ

うな、獅子と唐花の作風に魅了されました。口径、全高共に6.5

cmです。譲渡下さった方々に、入手の経緯を訊ねましたら、双方

ともに、ご母堂が源右衛門窯作品の大の愛好家とのことでした。
[9B-75 & 9B-82=2023.2,2024.5 ]




[愛らしい3つの湯呑]

左右の湯呑は、口径6.5cm、高さ7cm、丸っこい形状で口辺の緩

やかな広がりが、お茶を飲み易くしています。色彩豊かな染錦で、

側面に熨斗紋と唐草窓絵が、優美に描かれていて好ましい。中央

の湯呑は、口径6cm、漆器蓋込みの全高が9cmです。外周には

赤絵で、薺(ナズナ)が趣深く描かれています。薺は、春の七草の

1つであり、ペンペン草とも呼ばれる 極めて身近な植物ですが、

古伊万里の範疇としても、古くから「零芝紋」として 中国から伝わ

って、馴染み深い文様になっています。この湯呑と唐草窓絵の

湯呑は、厳しいネットオ−クションを凌いで蒐集出来ました。熨斗

紋の湯呑は、幸運にもネットショップで見付けて、購入しました。
[9B-58,9B-68 & 9B-69=2016.8 & 2019.2 ]




[心が和む3つの湯呑]

心が赴くままにネットサ−フィンを楽しんでいる内に、絵柄や形状

が可愛いくて目に留まり、ネットショップで入手した、3つの湯呑で

す。右は、中央部が少々絞られた形状で、雲や小花が全面に散り

ばめられている千筋地雲花紋の湯呑です。中央は、厚めの磁胎

で細長い筒状の側面に、明快な染濃で優美な茄子を浮き上がら

せた構図が、とてもお洒落で好ましい。沖縄在住の方から譲渡し

て戴きました。 左は、染付が映える唐草の窓絵に、染錦で牡丹

の花が美しく描かれていて、とても気品に満ちています。譲渡し

て下さった岡山県在住の方の説明では、20年前頃、有田町の

源右衛門窯特約店 有光堂さんで 購入されたとのことです。大

きさは、右から口径D=7.5/6.5/6.5/ 全高H=7/8.5/7 cmです。
[9B-51,9B-77 & 9B-79=2015.11,2023.5 & 2023.7 ]




[染濃松竹梅紋の組湯呑]

厚ぼったい磁胎を手捻りして、飛び飛びの窪みを設けた、口径・高さ

共に約6cmの丸っこい形状は、両掌にしっくり馴染んで心地よい感

触です。外周面には 名窯の秘染が潤沢に塗り潰されていて、表面

の発色と窪みの陰影との調和が麗しい。 眩い白さの内壁面と見込

の其々に、「松」・「竹」・「梅」紋が描かれていて、奥床しい遊び心に

魅せられます。ネットオ−クションを何とか凌いで、蒐集致しました。
[9B-66=2018.8 ]




[染付手捻りの湯呑茶碗]

古伊万里の花鳥風月の一片を切り抜いてきたような、染付の発色が素

晴らしい蝶と菊唐草が描かれている手捻りの湯呑茶碗です。他に、魚

・柘榴・燕の絵模様がある、5体一組の湯呑セットの半端物として、

ネットショップで蒐集出来ました。全面に陶芸職人さんの指跡を生か

した造形が、白磁の冷たさを打ち消す温かみを醸し出しています。胴

径は全高と同じく7cmで、口径を少しすぼめた丸っこい形状は、両掌

にすっぽり収まるように配慮されていて心地よく、本当に好ましい。
[9B-80=2023.9 ]




[3つの花絵の湯呑]

それぞれに、薊、梅、撫子の花をモチーフにした、優美な3つの湯呑

みです。中央の湯呑みは、梅小紋の周りに 活気ある緑青色丸紋と

黄色釉濃を配した現代的な図柄です。直径・高さ共6.5cmの大き

さで両掌にすっぽり収まります。内面には 淡い染めで渦紋が描か

れています。左右の湯呑みは、胴部が括れた口径・高さ共8cmの

大きさで手に伝わる質感が素晴らしい。左は、渋くて落ち着いた配

色で、薊が丁寧に描かれています。右は、とても艶やかな色調で、

撫子が描かれていて、女性好みのうつわです。全て、多くの方々が

参加して沸騰した ネットオ−クションで落札して、入手致しました。
[9B-38,9B-39 & 9B-40=2011.8 & 9 ]




[青緑彩草花絵の湯呑]

本体の外径が 約8cmの蓋付きの湯飲み茶碗です。両側の茶碗は、

全面に目一杯、青彩菊繪が美しく描き込まれています。中央の茶碗

も、全面に木目細かく緑彩唐草が描き込まれています。蓋の摘みの

周辺と高台の周りに朱濃みが施され、本体の上縁と蓋の周辺には、

染付の繋ぎ紋が、ぐるりと描かれています。落ち着きのある上質な

華やかさを備えていて、真に気品があるうつわです。どちらもインタ

-ネットオ-クションで 多くの方々と競って落札し、入手出来ました。
[9B-4 & 9B-17=2000.11 & 2005.10 ]




[三色地紋の湯呑]

外周に染濃、緑釉、茜釉による三色地紋がしっとり描かれている、

口径:6cm、全高;8.5cmの円筒状の湯呑です。各々のシックな

色合が互いに引立てあっていて、落ち着いた風格が好ましい。ぽっ

てりした磁胎は、手に持った時の質感や肌合いも心地よく、老若男

女、誰が使用しても重宝すると思われます。ネットショップで運好く

見付けて、全く衒いの無い作風に絆されて、即刻 購入致しました。
[9B-70=2019.3 & 5]




[2つの美しい大振りな湯呑]

右は、華麗な染錦・藤図の蓋付湯呑です。上質な漆器蓋を含めた高さ

は12cm、外径が8.5cmです。この藤絵は、名窯の代表的な紋様だ

けに、とても落ち着いた構図に優美な彩色が施されていて、周囲がパ

〜と 明るくなります。念入りな蓋の漆掛けが、このうつわの気品を高

めています。左は、重厚で品格ある染錦・古代花鳥絵の湯呑で、外径

:8.5cm、高さ:9cmの大振りな触感が素晴らしい。両方ともゆった

りとお茶を楽しむのに 相応しい名器であると思います。それだけに、

ネットオークションでは人気が沸騰して、応札者が大勢参加されて、

ハンマータイムは大幅に延長して、やっとの思いで落札出来ました。
[9B-42 & 9B-45=2012.5 & 2013.5]




[花唐草紋の蓋付き茶碗]

本体の外径と高さとも、上の青彩菊繪の湯飲み茶碗より少々大きく、

本体と蓋の表面全体に上品な紅と緑彩を用いて、花唐草が描かれて

います。形の優美さに相俟って、手に持つと心地よい質感と手触りの

良さに、心が和みます。熾烈なオ-クションで 何とか入手出来ました。
[9B-12=2004.12]




[濃みが映える2つの湯呑]

菊絵、花唐草を染付けで精緻に描き込んで、それらの周囲を黄色釉

と緑彩釉で、丁寧に濃み付けした2つの美しい湯呑です。菊絵の湯

呑は、形状も和風(口径7cm、高さ8cm)にして、黄色濃もパステル

調である。 花唐草の湯呑は、下膨れ(最大径7cm、高さ9cm)で、

中央の無地横断線が紋様を引き締めていて、エスニックな雰囲気が

あって好ましい。共に、鎬を削るネットオークションで 落札しました。
[9B-20,9B-31=2006.8,2009.7]




[3つの個性的な湯飲み茶碗]

左の湯呑みは、幾何模様に編んだ、中国伝来の伝統的な吉祥紋であ

る七宝紋が、規則正しく展開しています。右の湯呑みは、赤濃みを背

景に、青絵釉の草花が、奔放で勢いがある運筆で 描かれています。

中央の湯呑みは、深みのある染付濃みが、可愛らしい朱濃みの帯梅

小紋に縁取られていて、雅趣があります。 何れも、源右衛門窯の代

表的な3つの紋様ですが、三者三様の筆運びの妙を感じて興味深く、

お茶が楽しい。 何れも、インタ−ネットオ−クションで 落札しました。
[9B-7,8,11=2002.8,2003.6]




[染金彩花紋の湯飲み茶碗]

稚拙な写真のため、金彩で彩られた花蕊(かずい)が見えないのが、

真に残念です。濁し手を思わせる落ち着いた磁胎の表面には、奥ゆ

かしい優しさをもった金彩花紋が、染付け濃みで 淡く丁寧に描かれ

ています。清楚な絵模様と相俟って、手頃な大きさ(口径、高さとも

約7cm)と、安定感のある造形も素晴らしく、夏季の お客さま用湯

呑みとして活用しています。インタ-ネット オ-クションで、ご出品者

の名文による魅惑的な説明も、蒐集する動機の一因となりました。
[9B-18=2006.1]




                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

[古伊万里写しの茶器]

古びた共箱の名称は、「古伊万里写 茶器」です。丁寧におが屑でパ

ッキングされていたことからしても、1960年代の作品と想定してい

ます。口径は 7.7cm、高さが 7.2cmの、やや大振りな均整の取

れた、5個組の湯呑です。側面には、ユーモラスで愛らしい鳳凰を中

心にして、草木が色彩豊かに美しく大らかに描かれています。手描き

だけに、個々に表情が相違しているのも、楽しい作風です。多くの応

札者で賑わった厳しいネットオ−クションで、何とか入手出来ました。 
[9B-37=2011.6]
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            




[染錦・以呂波紋の組湯呑]

いろは歌の16の字源「以呂波仁保辺止知」「利奴留遠和加与太」

を、何の屈託もなく胴体全面に染付で書いて、朱濃で覆った組湯呑

です。各々の口径は7.5cm&7cm、全高は10cm&9.5

cmで使い易く好ましい。ネットショップの価格サービス期間に、目

敏く見つけて蒐集出来ました。底面の「源」銘や箱書きで、一目で見

ても、六代・館林源右衛門さん直々の作品であることが分かります。
[9B-81=2024.4]


平仮名の元となった漢字を字源と言い、いろは歌は仮名文字を重複

させずに作られ47字の七五調の韻文で、作者は不明ですが10世

紀末から11世紀半ばの間に成立されたと言われます。のちに手習

いの手本として広く受入れられ、近代に至るまで用いられました。




[水鳥繪の夫婦湯呑茶碗]

染錦による水鳥の繪が、メルヘンの世界を彷彿させます。水鳥がゆっ

たりと漂う水面は、源右衛門手染付け濃みで表現されているようにも

思えて、豊かな心地になる、夫婦湯飲み茶碗です。高台が無く、底面

の隅々まで絵柄が描き込まれている、丸っこい形状も個性的で、大き

な魅力です。インタ−ネットオ−クションで落札して、入手致しました。

大きさ大/小は、高さ:約 85/80mm、最大径:約 80/75mm です。
[9B-9=2002.12]




[祥瑞丸紋の湯呑茶碗]

最大外径,高さとも 約 9cmで、丸っこくて 大振りな湯呑み茶碗です。

厚手の生地を丹念に叩き上げて、両手にしっくり馴染む形状に成形さ

れていて、手に取ると、つい 慈しむ、穏やかな心地に なります。また、

染付で、窓絵に文人、全側面に 吉祥文字や騎馬の祥瑞丸紋と、色々

な紋様が、目一杯描き込まれていて、造り手の 強い意気込みを感じ、

真に心を打たれます。インタ−ネットオ−クションで 入手出来ました。
[9B-5=2002.2]


共箱に書かれている正式名称は、「祥瑞 俵形湯呑」です。





[染濃兜唐草紋の茶呑]

最大外径 7.8cm、全高 13.2cm、一見 ビールカップに見える、茶漉

し器を組込んだ、蓋や取っ手付きの茶呑です。事実、ビ−ルカップに使

いたいと思って、早い者勝ちのネットオークションに応札して入手しまし

た。蓋や本体には、小生が好む染濃兜唐草紋が、丁寧に絵付けされて

いて、心底魅了されます。茶漉し器には、周囲四方と底面に 小穴が施

されていて、やや青味を帯びた白磁が とても清潔感に富んでいます。
[9B-62=2016.7]


共箱に書かれている正式名称は、「染付 兜唐草茶呑」です。





[2つの錦絵の湯呑]

肥前(有田、伊万里、唐津)の陶磁器を代表する5名工の湯呑揃い

の内の、源右衛門さんと 今右衛門さんの錦絵の湯呑です。古伊万

里と色鍋島の特徴が良く表現されていて、この2つだけが欲しいと

思っていましたが、幸いにして、ネットオ−クションで 求めることが

出来ました。残る3つは 柿右衛門さん・太郎右衛門さん・忠右衛門

さんの湯呑です。絵柄はもちろん外形もそれぞれですが、同じ形の

桐の共箱を用いています。因みに 左の湯呑は、口径67mm、高さ

95mmです。肥前三右衛門さんは、いずれも13代の作品です。
[9B-16=2005.9]


有田三右衛門さんは、有田の磁器の窯元:酒井柿右衛門さん

と今泉今右衛門さんと館林源右衛門さんを指しますが、肥前

( 又は佐賀 ) 三右衛門さんは、源右衛門さんに代わって、

唐津にある、陶器の窯元:中里太郎右衛門さんが入ります。




[染錦 緑彩唐草紋の茶壷]

小生が好む緑彩唐草紋が、蓋・本体側面に目いっぱい美しく描かれ

ている茶壷です。高さ18cm、最大径11cm、均整がよく取れた優

雅な形状に、心底魅了されます。実用面でも嵌合部は、錫環で構成

されていて、同材の中蓋も設けられているので、防湿機能は抜群で

す。昔の茶入れは どの様に防湿したのか、改めて考えてしまいま

す。厳しかったネットオ−クションで落札出来なかったのですが、出

品された方と 一番札を得た方との商談が不調になって、二番札で

あった小生に お鉢が回ってきて、不思議な因縁に驚いています。

また、この作品は、文献1 に 図版-43として 掲載さ れています。


右の小壺(高さ:10cm、最大径:8cm)も、時間延長のネットオ−

クションで入手しましたが、凛とした絵付けと形状に魅了されます。
[4U-1 & 4U-3=2010.2,2014.11]


添付されていた説明書きによれば、この格調高い磁器と錫環の

コンビネーションは、日本の誇る錫工芸界において高度の伝統

技術を保持されている、江戸中期・正徳四年創業の大阪の老舗

「錫半」 さんの全面的なご協力によって、成し得たとのことです。





[緑彩葡萄図の茶器]

偶然にも、厳しいネットオークションの応酬を凌いで、何とか蒐集出来た、

全面に緑彩葡萄図が描かれている、沈香壷型茶入と煎茶用湯呑です。

茶壷は、全高15cm、胴径11cmの大きさで、バランスの取れた形状が

美しく、葡萄の絵柄はもちろんのこと、肩&底部の唐草繋ぎ紋も好ましい。

防湿用の中蓋にも 葡萄絵が描かれていて、小粋な遊び心が 垣間見れ

ます。煎茶用湯呑も 名窯の美意識が生かされていて、魅了されます。
[4U-2 & 9B-36=2011.3 & 2011.6]




[染付濃み 章魚唐草紋の棗]

名窯の染付濃み章魚唐草の紋様と鼠李(くろうめもどき)科の木の

実に由来する美しい形状にのみ惹かれて、厳しいネットオークショ

ンで競って入手しましたが、茶道には門外漢で抹茶も嗜まない小

生だけに、如何に使うか未だ決まっていません。古伊万里磁器の

柴田コレクションには茶入れは有りますが、元来木製が主流の棗

は有りません。茶入れも蓋の有無が不明で、有ったとしても防湿

は出来ないでしょう。その点、この棗の嵌合部分は錫環で構成さ

れているため、気密性が極めて高い造りです。茶道に於ける、磁

器製の棗の存在はとても興味深いのですが、参考文献は極めて

少ないようです。因みに、最大外径は7cm、高さが7.5cmです。
[4N-1=2007.12]


現在では濃茶を入れる陶器製の茶入(濃茶器)に対して、薄茶を

入れる塗物の器を薄茶器(薄器)と呼ぶが、棗が この薄茶器の

総称として用いられてしまう場合も多い(ウィキペディアによる)。





[紺朱唐草濃みの抹茶々碗]

両方とも、口径が 12cm,高さ 7cm の抹茶々碗で、内外全面に濃み

による唐草が、心を込めて緻密に描き込まれています。右の赤絵濃み

の抹茶々碗は、文献1に作品35として、掲載されています。左の染付

けの抹茶々碗を夏季用にして、ペアで欲しいと思っていましたが、イン

タ−ネットオ−クションの高いハ−ドルを越えて、ようやく入手出来て、

長年の願いが叶いました。手書きの限界を超えた 染付と赤絵の唐草

濃み絵は、優美な形状と合せて、心底から惚れ惚れする美しさです。
[9C-1,9C-3=2001.12,2004.8]


抹茶々碗と言えば、源右衛門窯のやきものを大変愛好された、会社の

産業医の奥様が、好みの抹茶々碗に心を込めて点てて下さった抹茶

と色彩豊かな茶菓子が、四半世紀経った今でも鮮明に蘇ってきます。





[染錦 石榴繪の抹茶々碗]

口径15.4cm,高さ5.8cmの抹茶々碗です。力強く轆轤目を残した

温もりのある磁肌に、外周の三方と見込みに描かれた、安産や子孫繁

栄を象徴する、吉祥果の柘榴の絵付けが美しい。一般に、侘び寂びを

重んずる茶の湯には、磁器は不向きと言われているようですが、風流

に全く無頓着な小生は、手に良く馴染むうつわの形状と、絵付けの美

しさに心を奪われて、闇雲にオークションに参加して、入手しました。
[9C-2=2002.11]




[染付 菊唐草紋の抹茶々碗]

口径14.3cm、全高5.3cmのやゝ小振りな抹茶々碗です。名窯の

秘染の清純な発色の美しさ、趣のある枯淡な筆致の菊唐草絵、そし

てエネルギッシュで妙味がある上釉掛けに魅かれて、早い者勝ちの

ネットオ−クションを通して蒐集致しました。外側面の下部に滑らか

な「源」の一文字が彫られていて、六代源右衛門さん直々の手によ

り制作されたことが判ります。帯び付きの桐製の共箱も優雅です。
[9C-6=2022.7]




[染付 草花紋の抹茶々碗]

口径14.5cm、高さ5.5cmの小振りな抹茶々碗です。見込みには

牡丹の花、周囲には草絵と幾何紋が滑らかな筆捌きで描かれていま

す。銘は高台の外脇に源の一文字が彫られています。瀟洒な形状で

すが、上釉がダイナミックに掛けられていて、高台は素地が現れてい

ます。六代館林源右衛門さんが58歳のときに製作された作品です。

大勢の人が応札され、白熱したネットオ−クションで落札できました。
[9C-5=2007.5]




[染付 木賊紋の抹茶々碗]

口径:12cm、高さ:7cmの染付け木賊紋の抹茶々碗です。内外側

面に、第6代館林源右衛門さん直々の手による、伸びやかな筆捌

きで、美しく染付けの木賊が描かれています。草叢の配置と木賊

葉の表現で、磁器特有の冷たい肌合いを和らげて、茶に向かう気

持ちを穏やかする枯淡な風情に、魅了されます。何が何でも蒐集

したいと言う気持でネットオークションに加わり、入手出来ました。

高台の内には、滑らかに"源"の一文字が、筆書きされています。
[9C-4=2007.3]




[おまけのうつわ]

源右衛門窯・窯元へ 足繁く通ったご褒美?に、おまけ を戴きました。

呉須の精細な筆使いが心にくい湯飲み茶碗と、梅文のぐい呑みです。

何れも、頂いた時から 心おきなく愛用中で、愛着が 増すばかりです。
[6C-1,9B-2=1978.2,1988.7]






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