「珈琲のうつわ」
[ 写真をクリックされれば、拡大してご覧になれます。]
市松紋の珈琲碗皿は、市松模様のうつわとして 染付の皿・鉢 に掲載しています。
[コ−ヒ−碗皿1・染錦桜濃]
染錦の魅力を 遺憾なく発揮した、コ−ヒ−碗皿・染錦桜濃です。
呉須の濃みを 背景に、桜の花が しっとりと落ち着いた色調で、
心が洗われる 美しさです。源右衛門窯・窯元で 購入しました。
[8A-1=1978.2]
桜の花で思い出されるのは、 小城公園です。お花見で、佐賀の
方々の心のこもった歓待を受けたことは、生涯忘れ得ぬ思い出
となりました。 また、小城羊羹の美味しさは 天下一品で、お茶
請けは勿論のこと、コーヒーにも良く合い、お奨めの銘菓です。
小城市公式サイトで、市報さくらや特産品
を 検索して下さい。
小城公園の桜や小城羊羹について、詳しく説明されています。
[コ−ヒ−碗皿2・古伊万里風木瓜紋]
白抜きの赤絵で描かれた花唐草地紋を背景にした窓に、木瓜と菊の
花が、染錦技法を駆使して丁寧に描かれています。多彩な色使いと
気品のある形状で、美しさが発揚されていて好ましい。 熾烈を極め
たネットオ−クションで、何とか 蒐集出来ました。 砂糖入、ミルク入
等と共に、珈琲碗皿揃として、文献2 の60頁に
掲載されています。
「木瓜紋」 に関しては、下記の碗皿25 の記事を、ご参照願います。
[8A-3=2001.4]
[コ−ヒ−碗皿3・青彩菊繪]
最大外径7.5cm,高さ6cm のカップと、外径13cm の受け皿
で、極めて安定感があり、使い易いうつわです。 碗,皿とも、その
表面には、本当に魅惑的な青彩菊繪が、伸びやかに描かれてい
ます。インタ−ネット オ−クションで 落札して、入手致しました。
[8A-4=2001.9]
[コ−ヒ−碗皿4・古伊万里風桜図]
優美な造形と華麗な花模様、心底 惚れ惚れするうつわです。現代
陶芸食器図鑑に、この碗皿が掲載されていて、絶対に 欲しいと思
っていましたが、インターネット オークションで、入手する機会を持
てました。 因みに、この図鑑では、
”古伊万里調を再現し、伝統美
を現代に生かすことを念じて作られた。こういう きっちりした品は、
安心して使えるので、多くの人に歓迎されるだろう。ほどよく華やか
でもある。”
と論評されていて、正に、我が意を得たりの心境です。
碗の直径と高さは、9.2cm,5.5cm、皿の直径は、16cmです。
[8A-7=2003.7]
[コ−ヒ−碗皿5・七宝紋]
染錦の美の極致と言える、七宝紋のコーヒー碗皿です。染付け濃
みで描かれた紋の中心には、実に繊細で上品な花弁が、朱、黄、
緑彩を使って表現されています。形状は碗皿9と同じですが、別の
美しさを醸し出しています。8月末に、夏期限定で混み合う源右衛
門窯軽井沢店を訪れて、その優美さに魅せられて購入しました。
[8A-10=2004.8]
[碗皿6&シュガーポット・野苺図]
この染錦・野苺図のデザインは、源右衛門窯独擅場の美しい紋様で
はなかろうかと思っています。事実、柴田コレクション総目録を拝見し
ましたが、数多い古伊万里の紋様にも野苺はありません。文献1・図
版122では、角皿に表されていますが、黄色の野苺図もあるためか、
残念ながら、白黒画像で掲載されています。お碗とお皿とも、唐草模
様を彷彿させる左右対称の優美な構図は、現代的な紋様でありなが
らゆったりとした和みが有って、大いに魅了されます。私の写真では
緑彩釉で描かれた萼が 上手く撮れていません。形状は、碗皿9と同
じです。右側のシュガーポット(スプーン付き)も、同じ絵柄が 美しく
て、安定(直径:9.5cm、高さ:7.5cm)感が、とても素晴らしい。
どちらも 厳しいネットオークションを通して、何とか入手できました。
[8A-22 & 8B-5=2007.9 & 2011.11]
[コ−ヒ−碗皿7・花鳥絵]
染付濃みと深緑の木の葉を全面に配して、金彩を施した小鳥と赤・
黄・金彩の花が、愛らしく丁寧に描き込まれていて、幻想的な絵模
様が美しく表現されている デミタスの碗皿です。カップの口径と高
さは、6.5cmと 6cm、ソーサーは、同じく13cmと 2.5cmで、
質感が豊かで 品格のある造形となっています。ネットオ−クション
で何とか手に入りました。拙宅の野川の対岸に、小粋な喫茶店が
あるのですが、マイカップとしてこの碗皿を持参して、ご自慢の珈
琲を飲んでみたいと、誘惑に駆られるような魅力を持っています。
[8A-15=2005.6]
[コ−ヒ−碗皿8・赤絵ミナイ手紋]
ミナイ手 技法を用いて、染錦の精緻を極めた華麗な筆捌きと色使
いにより、左:幾何模様,右:草花紋が、エキゾチックな雰囲気で、
美しく描かれています。口径 6.5cm,高さ 6cm のカップと、外径
13cm の受け皿は小振りで、優美な上絵と合わせて、佳麗さを 一
層引立てています。小生が保有している、数少ない源右衛門窯の
ミナイ手の貴重なやきものです。双方とも、ハンマ−タイムを超過
したネットオ−クションを通して、やっとの思いで蒐集出来ました。
その後、中央のメルヘン風の草花紋カップも、ネットオークションを
何とか凌いで蒐集致しましたので、合せて掲載させて戴きました。
[8A-5,8A-55 & 8A-66=2002.1,2014.8 & 2017.12]
[ 源右衛門窯 ONLINE SHOP ] カップ & ソ−サ−の1〜
2頁には、形状こそ違いますが、赤絵・ミナイ手絵変り no.2
& no.6として、詳しく説明されています。ぜひご参照下さい。
ミナイ手については、陶額のペ-ジの葡萄収穫繪の陶額や
酒器のペ-ジの緑黄彩唐草の麦酒ジョッキもご参照下さい。
後日、下記の人物紋のモ−ニングカップも蒐集出来ました。
[コ−ヒ−碗皿9・折紙地梅小紋]
梅小紋濃みの紋様は、源右衛門窯を代表する、和の紋様の1つだと
思います。うつわの中央に、深みのある染付濃みによる梅小紋を配
置して、慎ましやかに朱濃みの梅小紋を絡めた折紙地は、とても穏
やかな雅趣を感じて好ましい。小さな珈琲碗皿(口径:6.5cm、高
さ:6cm、皿径:13cm)と中皿(直径:16m)にもこの紋様が描か
れていて、常に身近に置いて鑑賞を楽しみながら活用しています。
これらも、熾烈なネットオークションで落札出来て、手に入りました。
[5B-59 & 8A-23=2005.12 & 2007.9]
[コ−ヒ−碗皿10・染錦葡萄絵]
源右衛門手染付濃みを背景にして、緑彩の葡萄の実と葉が浮き上る
ように美しく描かれている珈琲碗皿です。このデザインは、源右衛門
窯の独壇場と言っても過言ではなく、夫婦揃って大好きな紋様です。
珈琲碗皿に限らず、他のうつわも店頭ではなかなか見られないし、ネ
ットオークションでも出品されるのは、ごく稀だったのですが、最近に
なって、源右衛門窯のオンラインショップで長方皿が販売されている
ようです。カップと受け皿の口径は、それぞれ8.5cmと15cmの標
準的なサイズです。ネットオ-クションで出品されて、必然的に激しい
応札の遣り取りとなりましたが、幸運にも、何とか蒐集出来ました。
[8A-29=2009.10]
[コ−ヒ−碗皿11・緑彩唐草紋]
碗,受け皿共に、見込みにはエキゾチックな正三角形を組合せた唐草
文様、周辺に繋ぎ紋を配置して、ライトグリーンの緑彩で色付けされた
とっても気品がある珈琲碗皿です。文様と磁胎の余白とのバランスも
よくて、とても好感が持てます。形状は、外径 8cm,高さ 5.8cmの
カップ、外径16cm の受け皿で、磁胎が薄手で軽く、とても取り扱い
易い。今まで 店頭では見たこともなかった、珍しい紋様でしたので、ネ
ットオークションで 喜び勇んで応札して、幸運にも 入手出来ました。
[8A-26 & 60=2008.5/2016.11]
[コ−ヒ−碗皿12・桐草花紋]
碗の外側面と受皿の全面に、桐などの花が華やかに描かれています。
赤花による上品な紅、源右衛門窯が誇る染付の群青、そして緑彩や黄
色釉が バランスよく配色されていて、とても典雅です。口辺は金彩でき
りりと縁取られて気品を増しています。形状は、外径 8.5cm,高さ 6
cmのカップ、外径15cm の受け皿で、しっくり 手に馴染みます。観賞
用に窯元で購入されていた方が、ネットオ−クションに出品されて、この
ささやかなコレクションに加えられると知って、凄く歓んで下さいました。
[8A-31=2011.2]
[コ−ヒ−碗皿13&珈琲セット・葡萄繪]
微かに青味を帯びた 白磁を背景に、大粒なマスカットが、活き活きと
描かれている うつわです。シュガーポットとミルクピッチャーは、昭和
63年の夏の窯出しの日に、六代源右衛門さんと歓談させて戴いた
時、窯元ショールームで見て、その魅力に取りつかれ購入しました。
その翌年の晩秋に、皆さんに惜しまれつつ、源右衛門さんが 62才
の若さで鬼籍に入られるとは..。碗皿とエッグスタンドは、インターネ
ットオークションで、入手しました。この葡萄繪を見ると、源右衛門さ
んの優しい笑顔を思い出します。不思議な事に、この絵柄のうつわ
は、都内のデパート陶器売場では、ついぞ見たことがありません。
[8B-1,8C-1=1988.7,4F-1=2002.12 & 8A-35=2012.4]
[コ−ヒ−碗皿14・花芭蕉紋]
碗の外側面と輪花受皿の全面に、しっとりと花芭蕉絵が描かれています。
大きな緑葉の陰に密やかに開いた黄色い花の美しさが、ほっと一息入れ
る珈琲タイムを優雅に演出してくれるでしょう。直径8cmの碗の口辺には
染付ライン、差渡し16cmの皿の縁辺は鉄釉が、伸びやかに敷かれてい
て、このうつわの品格を高めています。 優美で珍しい絵柄だけに、ネット
オ−クションに大勢の方が応札されて、やっとの思いで落札出来ました。
[8A-37=2012.6]
[コ−ヒ−碗皿15・緑彩章魚唐草紋]
碗の外側底部と内側口辺,受皿の外周に、緑彩で章魚唐草が気高く描かれ
た、清潔感溢れる珈琲碗皿です。口径:8cm、高さ:6cmの碗と外径が16
cmの受皿、べた底の形状はとても安定感があって使い易い。たっぷりと珈
琲を注いで、気儘にゆったりと至福な時間を過ごせるうつわです。多人数に
よる熾烈なネットオ−クションを凌いで、何とか蒐集することが出来ました。
[8A-42=2014.1]
[コ−ヒ−碗皿16 など・更紗花蝶紋]
インド起源の木綿地の文様・更紗の花と蝶の絵が、しっとりと優雅に描かれて
いる珈琲C/Sと小鉢です。染を基盤に多色の技法が展開されて、磁器特有の
冷たさを抑えた エスニックな雰囲気に魅了されます。食器変遷の説明によれ
ば、1988年に食器揃として発表されたようですが、それらの一部に該当する
うつわになります。碗/皿と小鉢の直径は、6.5cm/13cm、9.5cmです。ど
ちらも、過酷なネットオ−クションで辛うじて落札して、何とか蒐集出来ました。
[7A-91 & 8A-46=2012.4,2014.6]
[コ−ヒ−碗皿17・菱唐花紋]
碗の外周に4個、受皿の中央に1個 の菱唐草紋、碗と皿の口辺には、
その繋ぎ模様が 落ち着きのある色彩で描かれていて、丸っこい形状と
相俟ってとても親しみが持てる珈琲C/Sです。畏まらずに珈琲タイムを
ゆったり楽しめる雰囲気があります。カップの口径/胴径;6cm/7cm、
高さ;6cmでべた底、ソ−サ−の外径は14.5cmで、安定感に富んで
います。過熱したネットオ−クションを凌いで、辛うじて落札出来ました。
[8A-40=2013.5]
[コ−ヒ−碗皿18・蝶牡丹絵]
碗の外側面と受皿の上面に、染錦の粋と言えるような蝶と牡丹が、名窯特有
の深みのある染濃に しっとり浮かび上がって、とても優美な珈琲碗皿です。
形状は、コ−ヒ−碗皿1・桜花紋と 全く同一で、碗の口径と高さは それぞれ
7cm、受皿の外径は14cmです。ネットオークションでは、共箱付 5個組で
出品されて、予算的にはとても窮屈でしたが、同柄の蓋物と組み合わせて、
お客様用として使いたい願望から、思い切って応札して 蒐集出来ました。
[8A-43=2014.3]
[コ−ヒ−碗皿19・帯梅小紋]
どちらも碗の高さは 6cmですが、右は 口径8cm/受皿の外径が16cmで
外周の紋様が直線的に描かれていて実用本位、左は 其々6.5cm/13cm
で曲線状の外側面紋様が 気位を感ずる味わいがあります。優美な梅小紋
の朱帯が真っ白な磁胎と鮮やかな染濃を区切って、とてもお洒落で清潔感
に富んだ碗皿に仕上られていて好ましい。 何れも、多くの応札者で賑った
ネットオ−クションを何とか凌いで、コレクションに加えることが出来ました。
[8A-11 & 8A-48=2005.2,2015.6]
[コ−ヒ−碗皿20・和蘭唐草紋]
和蘭唐草が、碗の外周面と受け皿の表面に、気品のあるパステル色調で、
しっとりと描かれています。絵の輪郭や口辺の縁取りも、淡い染付が用い
られていて、とても優雅です。外径が13.3cmの皿と、口径6.5cm、高さ
6cmの丸っこい碗は、女性のしなやかな掌にすんなりと馴染む、質感と形
状と言えます。これも ネットオ−クションを何とか凌いで、蒐集出来ました。
[8A-51=2015.7]
[コ−ヒ−碗皿21・ミナイ手人物紋]
コーヒータイムを大いに盛り上げてくれる、コ−ヒ−碗皿です。碗の側面と皿の
表面には、陶芸の粋を集めて、ミナイ手人物紋様が描かれています。黄釉を背
景にして、二様の人物と草花がとっても美しく、口辺の青緑彩波紋や底部の唐
草と鋸歯状紋などにも 気配りされていて、とても気品に満ちています。碗の口
径と高さは 9cmと8cm、皿径は15.5cm、たっぷりとコ−ヒ−を楽しめます。
幸にも 早い者勝ちのネットオ−クションで、目敏く見つけて、蒐集出来ました。
[8A-61=2016.12]
源右衛門窯 ONLINE SHOP の家庭食器の変遷によれば、この珈琲碗皿は
1979年に発表された「染錦ミナイ手シリーズ」の1つに該当するものです。
[コ−ヒ−碗皿22・松竹梅紋濃]
染濃を背景に、メリハリのある松竹梅紋が、純和風に目一杯、表面に描か
れている珈琲碗皿です。我が国の日常生活に、珈琲がすっかり溶け込ん
だ証しのような紋様と、きりりと引き締まった造形に、心底魅了されます。
ワンフィンガーの取っ手、口辺の金環や 素晴らしい発色の染付が、コー
ヒーブレークを楽しく演出してくれて好ましい。多人数が参加して、過熱
気味のネットオークションを凌いで、何とか 蒐集することが出来ました。
なお、碗の口径と高さは、7.5cmと6cm、 皿の外径は、14cmです。
[8A-62=2017.3]
[コ−ヒ−碗皿23・朱濃草花紋]
カップと受皿の口径は、それぞれ6.6cm、13.2cm、小振りで丸っこい
形状で、とても使い勝手のよい珈琲碗皿です。勢いがあり滑らかな筆捌
きで染付により草花を描いて、上品な朱濃を丁寧に施した紋様は、ほっ
とする落ち着きを感じます。珈琲ショップでも、一般家庭でも珈琲タイム
を優雅に演出してくれることでしょう。 大勢の方々が参加して、賑ったネ
ットオークションを凌いで、何とか蒐集出来たのは、とても幸運でした。
[8A-56=2016.8 & 2017.7]
[コ−ヒ−碗皿24・柘榴絵]
染濃と白磁の鮮やかなコントラストが、いやが上にも清潔感を盛り
上げている、二つの柘榴絵の碗と皿です。びっしりと着いた実は、
子宝に恵まれると言う 吉祥紋として、古来より尊ばれてきました。
一見すると古風なモチーフながら、実の朱、葉の黄や緑、果皮の
薄紺の色彩が見事に調和して、源右衛門窯ならではの快活で優
美な柘榴絵の碗皿。毎日の食卓を 華やかに演出したり、お祝い
のプレゼントとしても 最適な逸品です。どちらも、とても賑ったネ
ットオークションを凌いで、蒐集出来たのは、真に 幸運でした。
使いやすい標準サイズで、因みに 受皿の外径は14cmです。
[8A-64 & 68=2017.6 & 2018.5]
[コ−ヒ−碗皿25・古伊万里風木瓜割紋]
形状こそ違いますが、古伊万里風木瓜割紋は、伊万里六撰碗皿 に
組込まれているだけに、口径8.5cm、高さ6.5cm、皿径14cm の
この優美な碗皿は、とても気に入っています。色絵の紋様が、染濃
を背に、四分割(木瓜状)に配置されています。木瓜紋は、日本の五
大家紋のひとつ (注) であり、親しまれる事由は、胡瓜の切り口が
連想されるように、図案化しやすい幾何学的模様に 起因している
と思われます。木瓜の花自体の文様は少ないと思いましたので、
柴田コレクション総目録 の紋様を検索しましたら、木瓜形の器は
多数ありましたが、該当する作品は1件 (No.1946) のみでした。
この事柄からしても、上記の碗皿2 は、貴重な作品と言えます。
ハンマ−タイムが大幅延長したネットオ−クションで求めました。
[8A-63=2017.5]
(注) 紋様としては古く、唐時代に用いられ、わが国へ伝来し
ました。 桐、藤、片喰、鷹の羽 紋、と合わせて五大紋と呼ばれ
ています。元は穴の中の鳥の巣を表現したもので、神社の御
簾の帽額(もこう)に多く使われた紋様であったので、もっこうと
呼ばれるようになったそうです。鳥の巣は子孫繁栄を意味し、
神社で用いる御簾は、吉祥であることから目出度い紋とされ、
織田信長を始め 紋とした武家は多く、バリエ−ションも多い。
、
[コ−ヒ−碗皿26・田舎図]
右は、碗の側面・受皿の全面に、濃淡の染濃に緑釉や紫釉を上手に
配色して、夕闇迫る童話風な里山風景(田舎図)が、丁寧に描かれて
います。形状と寸法は、碗皿15 と同じで、とても使い勝手が良くて好
ましい。 佐賀の関連工場の社宅が在った、当時の旧・佐賀県三養基
郡上峰村の情景を、懐かしく 思い出します。 思いがけず、ネット ショ
ップに売出されているのを見つけて、即刻 購入しました。左は、 碗
皿9 と同じ形状で、染濃を背景にした里山風景が、緑釉でしっとりと
描かれています。口辺は、金で縁取りされていて、気品に富んでい
ます。スリリングなネットオークションで、なんとか蒐集出来ました。
[8A-67,8A-71=2018.2,2020.6]
紋様の宝庫と言われる古伊万里でも、山水絵は別にして、風景画
の作品は稀少だろうと思い、「柴田コレクション総目録」を検索しま
したら、1点 (No.4048) のみでした。その他に、人物が一緒に描
かれた作品が、3点 (No.2167/No.2548/No.2549) 存在しました。
こんな観点からも、源右衛門窯の果敢な挑戦を見て取れます。
[コ−ヒ−碗皿27・古伊万里風金彩唐草絵]
碗の口径と全高は9cmと7.8cm、受け皿の直径は15.2cmです
が、染濃繋ぎ文が描かれた高台により、少々大振りに見えます。碗
の全側面と皿の上面には、金彩花唐草文と緑彩草花紋が、六分割
に配置されて、精魂を込めて丁寧に描かれています。ただ、撮影技
術が稚拙で、金彩の優美さを表現しきれず、絵描き職人さんに申し
訳ない気持ちに捉われます。この碗皿も、厳しいネットオ−クション
を凌いで蒐集できました。陳列棚に飾って、鑑賞を楽しんでいます。
[8A-49=2015.7]
[コ−ヒ−碗皿28・紫式部絵]
全表面に、優美な紫式部が写実的に描かれている、とても使い勝手が
好い珈琲碗(口径:7cm、全高6.5cm)皿(外径:14.5cm)です。拙宅
の狭い庭にも植栽しており、6月初旬に淡い茜色の花が咲き、11月頃に
清楚で美しい紫色の実を沢山つけるので、強く 親愛の情を感じます。
幸運にも ネットショップで見つけて、サ−ビス価格で購入出来ました。
[8A-70=2019.8]
別名 「実紫(みむらさき)」、花言葉は「上品」。学名はCallicarpa
japonicaですが、Callicarpa(カリカルパ)は、ギリシャ語のcallos
(美しい)+ carpos(果実) が語源で、「美しい実」の意味です。
一説に、紫色の実をびっしりつけることから、「紫重実、紫敷き実
(むらさきしきみ)」 と呼ばれて、いつの頃からか 源氏物語の
作者・紫式部を連想させて、「紫式部」になったと言われます。
スタッフブログ・
源器 にも、真に親切な説明が載っています。
[コ−ヒ−碗皿29・輪花紋]
碗の胴部と皿が、輪花の作りになっている独特な構成、皿の外径
は15cm、碗の口径と高さは9cmと6cmで、均整が取れた作り
に、まず魅了されます。碗の胴部と皿には、菊・椿・菖蒲の輪花
と散らした梅の花が、優雅に気高く描かれています。 碗の口辺
には、金の縁取りが施されていて、凛とした姿が好ましい。厳し
いネットオークションを何とか凌いで、蒐集出来て幸運でした。
[8A-58=2016.11]
[コ−ヒ−碗皿30・吹き墨金彩草花紋]
大胆に趣深く吹き付けられた染付模様に、繊細な輝きを放つ金彩
の草花が、丁寧に描かれている美しいレギュラーサイズ(碗の口
径:9cm、皿の外径:15cm)の珈琲碗皿です。カメラワークが拙
劣で、その美しさを充分表現出来ていないのが、真に残念です。
碗と皿の金彩による縁取りにより、一層 気品を増して好ましい。
賑わいを見せたネットオ−クションで、幸運にも蒐集出来ました。
[8A-18=2006.11]
[コ−ヒ−碗皿31・染濃柘榴絵]
碗と受け皿に、柘榴絵が淡い染付濃で優しく描かれていて、気品
に満ちています。深めの皿は外径:14cm、全高:2.8cm、下膨
れの胴体を有する碗は口径:6cm、高さ:6.5cmです。共に厚め
な磁胎より 均整が取れた形状で、安定感が富む作りに魅了され
ます。取手の形も程よく滑らかで、手に馴染む感触がとても素晴
らしい。厳しいネットオ−クションを凌ぎ、何とか蒐集出来ました。
[8A-52=2015.10]
[コ−ヒ−碗皿32・染錦七宝紋]
形状・寸法は 「コ−ヒ−碗皿11・緑彩唐草紋」と同一で、やや大き
目なレギュラーサイズの碗皿です。全面に紺・朱・緑釉・茜釉を用い
て、優美な七宝紋が丁寧に描かれています。口縁には金彩が敷か
れていて、全体をきりりと引き締めています。あまりにも身近に飾っ
ていたため、つい掲載が遅れました。大勢の方々で競ったネットオ
−クションに 果敢に参加して、何とか蒐集することが出来ました。
[8A-41=2013.12]
[コ−ヒ−碗皿33・古伊万里風割濃絵]
形状・寸法は、「コ−ヒ−碗皿18・蝶牡丹絵」と同じ構成のレギュラ
−サイズです。碗は3分割、皿は5分割にされた金彩を含む染錦の
古伊万里風草花紋が、
源右衛門手染濃 に引き立てられて、しっとり
と優美に描かれていて魅了されます。幸運にも、ネットオークション
の締め切り間際に見つけ出して、即刻応札して、蒐集出来ました。
[8A-41=2013.12]
[コ−ヒ−碗皿34・古伊万里風菊絵]
形状・寸法は、「コ−ヒ−碗皿15・緑彩章魚唐草紋」 と同じ構成で、
たっぷり注いだコーヒーをゆったりと楽しめます。外周、口辺内側そ
して受け皿には、緑彩赤絵の古伊万里風菊絵が、しっとりと優美に
描かれていて好ましい。運好くネットオ−クションで落札出来ました。
[8A-73=2023.3]
、
[コ−ヒ−碗皿35・染濃章魚唐草紋]
凛と輝く源右衛門窯特有の染付に魅了される、デミタスサイズのコ−
ヒ−碗皿です。碗の口径と高さは、6.5cm と 6cm、皿は、同じく13
cm と 2.5cmです。碗の外側面と皿の表面は、白藍反転の章魚唐
草紋が丹念に描かれています。碗の口縁は、金彩で縁取られて、気品
に満ちています。終了間際のネットオ−クションで、蒐集出来ました。
[8A-74=2023.3]
[コ−ヒ−碗皿36・染濃唐草紋]
碗の内面、取っ手、受け皿の見込み以外は、心を込めて、全面に唐草
が、丁寧に描かれています。白藍反転にはせずに、薄い染を掛けてい
るいるため、とても落ち着きがあって 優美な絵模様です。べた底の碗
の口径と全高は6.5cm、6cm、受け皿の口径は13cmで、手にしっ
くりと馴染んで好ましい。ネットショップで見つけて、蒐集出来ました。
[8A-75=2023.5]
[コ−ヒ−碗皿37・黒緑彩輪花紋]
黒緑彩と錆釉の独特な色調で白磁が際立つ、口径8cm、全高が5
cmの碗、外径16cmの受皿で、均整の取れた形状が素晴らしい。
文献1の図録56に掲載されていますが、今まで店頭やネットで見たこ
とはありませんでした。思いがけずネットショップで見出して、即
刻、購入致しました。六代・源右衛門さんの楽天的な遊び心が、ス
トレートに伝わってくるホップな文様には、心底好感が持てます。
長崎県在住の方から譲渡して頂きましたが、お祖父さんが骨董品コ
レクターで、大切なコレクションの内の1つだったとのことです。
[8A-77=2024.6]
[古伊万里風椿絵のデミタスC/Sと飾り皿]
目一杯展開された椿絵の地紋の中に、長閑な草花の窓絵が挿入された、
古伊万里風の絵模様が、優美に描かれているデミタスC/Sと飾り皿です。
デミタスC/Sの口径と外径は、6.5cmと13cmです。飾り皿の外径は20
cm 程で、高台に設けられた孔に 飾り紐が通されています。デミタスC/S
は ネットオ−クションで蒐集できました。飾り皿は このホ−ムペ−ジを訪
問して下さった方から、コレクションにぜひ加えてほしいと贈呈されました。
[7B-47 & 8A-53=2005.7,2015.12]
[四つの花絵のデミタスC/S]
洗練された染錦技法による花絵が優雅に描かれている、四つのデミタ
スC/Sです。中央右は、染錦割濃文の椿の花が 朱濃みと金彩で際立
つように描かれていて、とても落ち着いた風情が好ましい。中央左は、
多彩な色使いで藤の花が目一杯描かれています。これ程藤の花を真
正面に捉えて 美麗に表したデザインは、他にないでしょう。膨大な柴
田コレクションを検索しましたが、藤に関わる文様のやきものは数少
なく、しかも殆どが他の文様と組合せた構成です。文献3の72ペ−
ジに、他の碗皿と共に掲載されています。右は、源右衛門窯の代表
的な花唐草紋が、花赤を贅沢に使って、とても上品に描かれていま
す。左は、優雅な黄色野苺絵が、真に麗しい。カップの口径・高さは
5.5cm,受け皿の外径は、11.5cm、べた底の構成が、何とも愛ら
しい。全て ネットオークションで何とか落札して、蒐集出来ました。
[8A-25,8A-27,8A-36 & 8A-39=2009.4,2008.1 ,2012.6 & 2013.5]
[モーニングカップ・ミナイ手 樹下美人]
たわわに実った葡萄の木の下で、仲睦まじく語り合う若い男女と小
鳥が、ミナイ手で C/Sに美しく描かれている モ-ニングカップです。
ファンタジックな絵模様に加えて、口径が約9cmのカップと直径が
16cm程のソースの造りは、珈琲好きな小生に 恰好のうつわで、
朝食の時間を より豊かに演出してくれます。インタ-ネット オ-クシ
ョンで、多くの人が応札されましたが、幸運にも落札出来ました。
[8A-13=2005.6]
[モ−ニングカップ・大樹紋]
カップは、白磁,コバルトブルーと鮮明なグリーンを調和させて、斬
新的な図柄の大樹紋が、描かれています。お皿の絵柄は、大樹の
根元に寝転んで、空を見上げた構図のようにも思えます。自然に手
に馴染む形状も、魅力的です。若い 甥夫婦から 贈呈されました。
[8A-2=1997.7]
[モ−ニングカップ・素描 章魚唐草]
源右衛門窯特有の 深みがある染付けによる、精巧な章魚唐草の
モ-ニングカップとお皿です。大きからず小さからずの 洗練された
形状(カップの高さと外径:9.5cm &7.5cm,お皿の外径:14
cm)は、食卓に美しく映えて、毎朝の食事が 楽しみになるうつわ
です。角っぽい把手も、手に良く馴染み 素晴らしい。インタ−ネット
オ−クションで、幸にも 予想外の手頃な価格で、入手出来ました。
その後、右側のレギュラーサイズカップ( 高さ:6cm、口径:7.5
cm、受皿の外径:13cm)も、ネットオ−クションで入手しました。
[8A-6 & 8A-28=2002.3 & 2009.8]
[モ−ニングカップ・染錦 柘榴鳥牡丹紋]
口径は8cm、全高が9.5cmの形状は、朝の珈琲をたっぷりと注
いで楽しめる大きさです。側面には、メルヘンの世界を彷彿させ
る、吉祥紋である柘榴と小鳥(反対側は百花の王・牡丹と小鳥)
が、染錦の技法を活用して色鮮やかに描かれています。口辺は錆
釉で縁取られていて、気品を高めています。幸運にも締め切り間
際のネットオ−クションで見出し、競合無しで入手出来ました。
[8A-76=2024.5]
[モ−ニングカップ・紺朱 梅散らし]
可愛らしい梅散らしの紋様が、赤絵で側面全体に描かれているモー
ニングカップです。絵柄の優しさに加えて、高さ、口径とも7.5cmで
バランスが良く取れた程良い大きさの形状は、正に女性に打って付
けと言えます。幸いにも、家内が 源右衛門窯軽井沢店で、数あるや
きものの中から見つけて、七宝紋の碗皿と合わせて 購入しました。
その後、紺朱・対のモーニングカップに揃えたいと思っていましたが、
ネットオークションで染付カップを見つけて、運良く落札出来ました。
[8A-9 & 8A-30=2004.8 & 2010.6]
[青磁掛けのC/Sと葉形皿]
碗皿は、”古伊万里風青磁掛分木の葉文洋食器揃い” の内の1品で
す。カップの口径は約9cm、同・高さは約5cm、ソ−サ−の外径は、
約15cm です。この洋食器揃いの概要については、染付けの皿・鉢
に記載しています。詳細は、文献1の図録53や 源右衛門窯のWeb
サイトの
食卓のやきものを ご参照下さい。外周は青磁釉で覆われ、
内側には染付け分木の葉文が描かれている、小ぶりで優美な C/S
です。木の葉形のお皿は、長さ・幅とも 約15cm、高さ 約4cmの中
皿で、表面には葉脈が彫刻されていて、高台を除き青磁釉で覆われ
ています。銘は、「源右エ門」と釘書きされています。何れも、源右衛
門窯で復元された、温もりがある高貴な青磁釉が素晴らしく、感銘を
受けています。厳しいネットオ-クションで、辛うじて入手出来ました。
[8A-17 & 7B-67=2006.6]
色調は、
源右衛門窯のオフィシャルサイト
では、実に忠実ですが、
小生のカメラ(腕?)では、優雅で微妙な色合いを出せず残念です。
[菊牡丹絵のシュガーポット]
左のポットは、本体側面を二分して菊と牡丹,蓋には菊が、染錦の
粋を集めて、華麗に描かれています。最大径8cm、抓みを含む高さ
は9.5cmです。挿入口にはスリットが切られていて、同じ紋様の柄
を持つ専用スプ−ンがセット出来る構成になっています。右のポット
には、側面と蓋に古伊万里風菊絵の紋様が、丁寧に描かれていま
す。古伊万里風染錦菊図・洋食器揃えの中の一品です。両側の取
っ手(差渡し15cm)と 錆釉の抓みが、うつわの風格を更に高めて
います。 厳しいネットオ−クションを勝ち抜いて、入手出来ました。
[8B-3 & 8B-4=2008.8 & 2010.4]
[鹿絵のシュガー&ミルクポット]
本体側面に、花園に楽しそうに遊んでいる、ユーモラスで可愛いらし
い鹿が描かれている、シュガー&ミルクポットです。食欲旺盛な鹿も
美しい花を見て楽しんでいるようで、とても微笑ましい。染濃みと口
辺の繋ぎ紋が、シャープな造形美と相俟って、うつわを凛々しく引締
めて、気品を高めています。シュガーポットの高さは、抓みを含めて
11cmです。同時締切りで 別々にネットオークションに出品された
ため、熱い延長戦になりましたが、何とか双方を落札出来ました。
[6B-6 & 6C-4 = 2011.12]
[染付・麦紋のコ−ヒ−ポットセット]
蓋と本体側面に、清楚な染付・麦紋が美しく描かれている、珈琲ポ
ット、シュガーポット、そして クリーマーです。夏季用の珈琲セットと
して最適な紋様だと思います。麦紋は、古伊万里にもあまり見られ
ない独特のものでしょう。事実、柴田コレクション目録を拝見させて
戴きましたが、稲紋は数点有るものの、麦紋は有りませんでした。
このセットには、珈琲碗皿も含まれていましたが、ネットオークショ
ンで個々に出品されて、落札できませんでした。なお、珈琲ポットの
高さは15cm、最大外径は10cm、受け皿は別物(夏草紋)です。
[6D-2,8B-7 & 8C-6 = 2011.12]
[ コ−ヒ−ポット・古伊万里錦絵写し]
染付けと赤,緑,金彩などの上絵を組み合わせた古伊万里様式は、
1690年項に成立し、ヨーロッパで 高く評価されたと、言われていま
す。このコーヒー ポットは、煌びやかな 金彩を抑え、かつ 最新技術
による繊細な色彩を加えて、現代にマッチさせた花鳥の錦絵が美し
く、優美な形状(全高:約15cm,全幅:約18cm) と合わせて、深い
感銘を覚えます。 インタ−ネット オ−クションで、入手 出来ました。
[8D-1=2002.3]
この紋様の原形は、大作 "古伊万里写染錦花鳥図大蓋物"(文献1
の図版10に掲載)にあると思われます。その染錦花鳥図大蓋物は、
"伊萬里色絵牡丹菊鳳凰図獅子摘蓋附特大深鉢"(元禄〜享保)を
現代化した器と、推定しています。この特大深鉢は、文献7「伊萬里
・鍋島名陶展」の No.54 や
[ 栗田コレクション 伊萬里名品選 ]の
No.065 に、掲載されています。見較べられては 如何でしょうか?!
2004年10月18日にオープンされた源右衛門窯ONLINE SHOP
の"家庭食器の変遷"によれば、このうつわは 1971年に発売された
古伊万里風花鳥図食器揃の1つ であるとのことです。この ONLINE
SHOP は、パスワードが必要でしたが、12月1日に公開されました。